物質電子化学専攻は、21世紀の“新しい学問領域の創造”を目標にして、平成9年4月にそれまでの電子化学専攻を拡充して作られました。母体となった電子化学専攻は、昭和48年に第1回生(修士学生)を迎えましたが、この専攻は昭和50年に日本の大学院に初めて作られた独立研究科「総合理工学研究科」に発足当初から参加している歴史のある専攻です。この総合理工学研究科の設立20周年を契機に、次の時代に発展できるような新しい学問を求めて研究科の組織が一新されました。そして、独立大学院としての長い歴史の上に、新しい研究領域を開拓することを目指して出来上がったのが、現在の新しい専攻です。まさに、21世紀の学問領域を学ぶことの出来る専攻です。
物質電子化学専攻は、化学の基本的原理から応用まで幅広い分野を対象にした研究室で構成されています。その基本理念は、化学反応は電子の移動過程であるということです。この専攻では、電子の視点で化学現象を統一的に理解することを大きな目標にしています。具体的には、溶液化学、固体物理化学、有機機能化学、有機電気化学、電子移動反応、無機固体化学、レーザー分光学、有機合成化学、触媒化学、高分子材料、生物化学、固定物性化学、工業電気化学など幅広い領域の研究室がありますが、連携教員を含め全部で9講座、教授18名、准教授11名という充実した研究組織です。
このような幅広い研究領域の教員が担当しているこの専攻では、講義・実習でも化学とその関連領域の知識を充分に吸収することができます。将来、純粋な化学の分野はもちろんのこと、材料、バイオ、エネルギー変換など化学に関連したさまざまな分野で十分な活躍ができる能力を身につけることのできる講義カリキュラムが用意されています。修了時には理学と工学の何れかの学位(修士、博士)を取得することができるようになっています。この専攻の修了生は、「修了生の活躍分野」に掲載されているように、産業界、研究機関、大学等で大いに活躍しています。
貴方もぜひこの専攻で明るい未来を切り拓いてください。
CopyRight(c) Department of Electronic Chemistry. Tokyo Institute of Technology