東京科学大学(旧・東京工業大学)
Institute of Science Tokyo(Tokyo Institute of Technology)
有機化合物や高分子材料のレドックス(酸化還元)化学に関する研究をしています。
なかでも有機電解合成、すなわち電極電子移動をキーステップとした有機合成法を基盤として有用な機能分子・高分子の創製を行っています。
電極上に固定化した共役系高分子(導電性高分子)は電極電子移動により比較的安定な荷電状態をとります(ドーピング)。この荷電状態を反応中間体としてとらえ、後続化学反応による分子変換に成功しました。この新しい高分子反応法を高分子電解反応として発展させています。
ワイヤレス電極として注目されるバイポーラ電極を用いた新しい機能材料創製法を開発しています。導電性高分子膜の傾斜的ドーピングや分子変換に成功し、またこの技術を応用したパターニングにも成功しています。
特異なレドックス応答を示す有機化合物・高分子の設計・合成を行っています。例えば電子不足型分子であるカルボラン化合物を電極触媒(レドックスメディエーター)として応用できることを見出しました。さらに電気陰性度の大きなフッ素原子を有する高分子の開発やさらなる機能化に関する研究も行っています。